ランニング・駅伝 書評

箱根駅伝監督の著書まとめ

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箱根駅伝常連校の監督って、どんな指導をしているか興味が湧きますよね!

今回は、そんな監督たちの著書をまとめてみました。

駅伝ファンの方も、ランニング・長距離走に取り組んでいる方も是非ご覧ください。

※便宜上①、②…の番号を振っていますが、別におすすめ順ではないので、興味が湧いたものから読んでみてください!


 

①「人間力」で闘う 佐久長聖高校駅伝部強さの理由、中長距離・駅伝 … 両角速(東海大監督)

2019年に東海大を箱根駅伝総合優勝を導いた、両角さんのおすすめ著書は2冊あります。

まず、1冊目は
・「人間力」で闘う 佐久長聖高校駅伝部強さの理由
です。

こちらは両角さんが東海大監督になる前の、佐久長聖高監督時代や、さらに前の現役時代のエピソードをまとめたものです。

私が特に印象に残ったのは、両角さんにとっての走る原動力が「優越感だった」とハッキリ書いていたこと。
長距離選手って謙虚(であるべき?)なイメージがありますが、ここまで言い切られていることで、親近感が湧き惹き込まれました。

他には、佐久長聖高の寮内での誕生日会の話も面白かったです。
ストイックなイメージのある長距離選手が、パーティーに参加している様子は、なかなか想像がつきにくかったです(笑)。

そして2冊目は「中長距離 駅伝」です。

これは以下記事でも紹介した通り、ほとんどが技術的な内容になっています。
ただ1点興味深いメンタル面での指導法が書かれており、それは「(試合で)苦しくなったら最も感謝すべき人を思い出せ、力が湧く」というもの。
確かにこれで力が湧くよな、と大変納得させられました。

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②魔法をかける アオガク「箱根駅伝」制覇までの4000日 … 原晋(青山学院大監督)

言わずと知れた昨今の青学フィーバーを牽引した、原監督の著書。
印象に残った点は2つある。

1つ目は、原監督がサラリーマン時代に身につけたスキルを、青学で存分に活かしている点だ。
例えば、選手に自分たちの目的を意識させる時などは、サラリーマン時代に学んだ「A4のコピー用紙にスローガンを大きな字でわかりやすく書く」手法を使うと言う。
確かに、競技だけをやってきた場合に比べ、会社で身につくスキルは目標達成へのアプローチの種類を広げるように思う。

2つ目は、今の学生に合った、絶妙な指導ができていることだ。
青学就任当初、朝練に遅れてくる・無断外泊するなど自律できない選手たちに対しても、一方的に叱りつけたりしなかったそうだ。
それをしても、選手たちはシラけたり、反発したりしてしまうだけと考えたとのこと。
代わりに、チームの方針を毎日見えるところに置くことで意識させ、また個人の目標をそれぞれで管理させることで、自発的に目標に向かわせていた。
これは、実際にはなかなかできないので、やはり凄い(特に、監督側が箱根駅伝出場のような大きな目標を掲げている場合には)。
 

③その1秒をけずりだせ 駅伝・東洋大スピリッツ … 酒井俊幸(東洋大監督)

2010年代初頭の東洋黄金時代を築いた、酒井監督の著書。
酒井監督の指導は、2点特徴があった。

1つ目は、非常に早い朝練習を重視している点。
朝が早い一番の理由は、寮が埼玉県川越市、キャンパスが東京都文京区と離れていて、1限に間に合うようにするためだが、それ以外にもメリットが色々あるという。

2つ目は、マネージャーの力量を選手と同じくらい重視している点だ。
「マネージャーがしっかりしていれば、コーチ1人分の役割を果たせる」とまで書いている。
そのため、どういう人がマネージャーに向いていて、何に注意して仕事すべきなのかが細かく書かれていた。
 

④育てて活かして勝つ 常勝軍団はこうして作られた … 大八木弘明(駒澤大監督)

大学3大駅伝(出雲・全日本・箱根)通算21勝を誇る名監督、大八木弘明さん。

大八木さんと言えば、「男だろ!!」という掛け声に代表されるように情熱的なイメージがありますが、この本では知的で戦略家な一面を知ることができます。

例えば、負け続きだった赴任当時のチームに自信をつけさせるため、まずは箱根の復路優勝を狙った点。

他にも、選手のスカウト時に、自己ベスト記録だけでなくその走りの内容を重視(誰かの後ろについて記録が出しやすい状況だったのか、それとも単独走だったのか)した点など、様々な思索が書かれています。
 

⑤復活から常勝へ―早稲田大学駅伝チームの“自ら育つ力” … 渡辺康幸(元早稲田大監督)

2014年度まで早稲田大の監督(2010年度は史上3校目の大学駅伝3冠も達成)であった、渡辺さんの著書。

この本を読んで思ったことは、渡辺さんの指導の特徴は、目標設定の柔軟さにあるのだろうということ。
アスリートと言えば「箱根から世界へ」という文言に代表されるように、上には上がいるので最高峰を目指していく姿勢が理想と思われがちです。
しかし渡辺さんは、(全員か五輪には出られないので)人によっては箱根が最終目標であって良い旨を明記しており、個々人にあった適切な目標設定をしてあげられる指導者なのだと感じました。

P.S. 渡辺さんは「箱根から世界へ」という著書も出されていました(笑)。ただ、この本でも「九割の選手は箱根を最終目標に掲げてもよい」旨が記載されており、あくまでも「世界を目指せる選手については世界へ羽ばたいてほしい」ということなのだと思います。
 

 
 

以上が紹介となります。
是非これらの書籍により、箱根駅伝監督の思想に迫ってみてください!
 

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